ディープタウン奥出雲-deeptownokuizumoは島根県奥出雲のUIターン・田舎暮らし・移住・定住・転職の情報サイト

私たち、地域活動FUN!CLUB!!

町内ライターの平井です。

町内唯一の県立高校である、島根県立横田高等学校で活動する「地域活動FUN!CLUB」の取り組みについてご紹介します。

私自身、横田高校の卒業生であり、所属している団体(NPO法人ただも)を通じて学校の様々な取り組みに参加しています。

インタビューでは活動に参加する6名の生徒さんにお話を伺いました。

 

―今日はよろしくお願いします!早速ですが、「地域活動FUN!CLUB」の活動を教えてください。

ミア:はい!奥出雲町内のイベントのお手伝いをしたり、自分たちがやりたいと思ったことを企画して実施をしたりしています。私たちは「ファンクラブ」と呼んでいます。今年度のファンクラブ登録者人数は28人です(2020年10月末現在)。平日は月曜日と水曜日、高校の敷地内にある稲陵会館に集まり、土日の活動に向けての準備や広報誌づくり等を行っています。そして休日になると高校を飛び出し、地域の中で活動をしています。

サクラ:今年は馬木地区で開催している「あおぞら市」での出店のお手伝い、馬木地区にある安養寺でのサタデースクールでの小学生の見守り、高田地区で行われるプレーパークでの活動補助などのボランティアをしてきました。

―ファンクラブができたきっかけは何ですか?

サクラ:わたしたちが入学した令和1年度に、横高生と地域の皆さんとの接点をもっと増やしたいと考えた先生とコーディネーターさんが、主にボランティア活動に興味のある生徒を集めてスタートしました。そのうちに積極的に活動するメンバーが固定してきて、「せっかくなら平日の放課後も自分たちのやりたいことを活動にしよっか」ということで、今年度から毎週月・水曜日の定例活動がはじまりました。

―みなさんはどういうきっかけで活動するようになりましたか?

ミア:私は部活をやっていなくて、放課後に時間がいっぱいあったんですけど、今まで地域に出たこととかあんまりなくて。いい機会かな、と思って入りました。

サエ:もともとボランティアに興味はあったんですけど、これまであんまり参加するチャンスがなくて。そんなとき、友達が誘ってくれたので一緒に入りました。

リン:私は他の部活と兼部しながらなんですけど、部活のない日曜日は結構時間があるんです。以前からボランティアをやってみたいと思っていたので、今は両立しながら活動しています。

―参加して良かったこと、地域での発見したことは何ですか?

ミア:今年は奥出雲町のカレンダーづくりを役場の方と一緒にやっていて、夏休みを使って写真部の部員と町内の景観を撮影しました。

サエ:私たちは横田に住んでいるんですけど、撮影を通して初めて行った場所が多くて・・大原新田とか可部屋集成館・・鬼の舌震もはじめて行きました!

ミア:朝日の撮影のために5時に起きたり、川での撮影では全身びしょびしょになったりと大変なこともあったけど、地域の色々なところに行けて楽しかった。

ミア:活動をしていると地域の方と話をする機会がありますが、皆さん想いが溢れていて、エネルギーのいることを継続的にされていて、すごいなと。馬木のあおぞら市も何回かお手伝いとして参加するうちに自分たちで何かやってみたいと思うようになって、主催者の方に「高校生のお店とか出せますか?」と言ったらすぐに「いいね!じゃあ次回、よろしく!」ってことになりました。それで、ファンクラブのブースを作ってもらって、ポップコーンやわたあめを販売するようになりました。私たちの言葉や行動に自分たち以上のリアクションを返してもらえるのが嬉しいよね。

サクラ:それから、安養寺の田中先生がすごく明るくて、私たちのことをすっごい褒めてくれるんです。

サエ:私はサタデースクールに参加するまで、正直小さい子が苦手だったんだけど、参加していくうちに、子ども達と自然と話ができるようになりました。

ココロ:私は大人の人とうまくコミュニケーションをとるのが苦手だったけど、ファンクラブにいると子どもに限らずおじちゃんやおばちゃん達と話す場面が多いから、ちょっとずつだけどコミュニケーションが取れるようになってるなーと感じています。

サクラ:今年はコロナであまりできていないけど、地域の人の畑の手伝いもしています。でも、ボランティアで行ってるはずなのに、それ以上におもてなしをしてくださって、、。

サクラ:私は茨城から横高に来たので、畑作業をしながらおじいさんが「そろそろタバコするかー」って言葉に「えっ!?」ってなって(笑)あとで「これは休憩しようかという方言だけん」と教えてもらいました。

ユキナ:私は奥出雲生まれの奥出雲育ちだけど、奥出雲の自然を意識して見ることが増えた気がする。山があって、緑があって、ほんとに自然が良いんだなーって思いました。

ミア:両親が地域での活動を見に来てくれていて、「ミアの活動は町の人に元気を与えているね」と言ってくれた。

ユキナ:うちは見にはこないけど、応援してくれてるよ。

―今後の活動やもっとこうしたいということはありますか?

サクラ:ほかの部活と兼部OKなんだけど、土日に部活がある人は休日の活動に参加ができなくて、うまくできないかなーと思っています。

ミア:私たちは部活動ではないので、大会や発表会がなくて。だから地域の人ももちろんなんですけど、学校の先生にも活動を見てほしいなーって思う時もあります。三成地区の軽トラ市のお手伝いをしたときは、先生がりんごを買ってくれて嬉しかった。

ミア:自分たちの活動もだけど、奥出雲には地域を盛り上げる元気な人たちがたくさんいるんだってことを他の高校生にも知ってもらいたい。

ユキナ:なので、これからもどんどん私たちに依頼してほしいです!

 

昨年、創立100周年を迎えた横田高校では‘「四方よし」の心を持ち、未来を描ける人材’を目指す生徒像としています。奥出雲学、だんだんカンパニー、海外派遣、自習室の開放、地域系部活動の創立etc・・これらは10年前に本校に在学していた私の時代にはどれもなかった取り組みです。今後の地域や社会の未来を見据え、この10年間で大きく様変わりをしています。

地方という場で時代の最先端を行けるよう、変化をし続ける横田高校ですが、在学する生徒が自信と誇りを持ち、向上心を持って学校生活を送る、という点は、どの時代においても変わりません。

 

‘無関心を減らすこと’

横田高校が更に魅力的な学校になる方法は地域に住む人たちが高校への‘無関心を減らす’ことだと思っています。「自分たちの時とは変わってしまったね」でなく「どんな取り組みをしているんだろう?自分に何かできることはないか?」という気持ちを少しでも多くの方に持ってほしいと思います。

地域住民の方の協力なしでは実施のできない沢山の取り組みを行っています。横田高校が良い変化をし続けられるよう、今後も応援をよろしくお願い致します。


2020.11.18

|