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僕が受け継ぐ、日本の伝統文化。

そろばんの國、奥出雲町横田へようこそ

こんにちは。
移住・定住コーディネーターの磯田です。
今回ご紹介するのは、2018年の春からそろばん職人になられた山下幸荘さんです。


プロフィール

山下幸荘(やました こうそう)
1970年生まれ。高校まで広島で過ごし、福岡の大学に進学する。
関西で10年間建設業に携わった後、広島に戻って工事や設備の仕事に就く。
そして2018年春、奥出雲町で雲州そろばんと出会い、職人として働いている。

 

定年までのあと10年をどう生きるか

広島で商業施設の工事や設備の担当をしていました。
だけど「定年までのあと10年は自分の好きなものづくりの世界に没頭したい!」と思ったんです。
そんなとき、『四季の美』という伝統工芸の求人を紹介するサイトをチェックしていて雲州そろばんを見つけました。
他の求人は3年教えます、後は独立して自分で何とかしてください的な求人が多い中、70歳の定年まで働ける会社組織になってるので選びました。

 
 

 

いま僕がやっているのは「荒珠抜き」という作業です。
木に穴をあけて、丸い状態のものを抜き出す作業です。

くりぬいたものをさらに加工すると、おなじみのそろばん型になります。
一定のリズムで作業されていましたが、ツゲの木には内部の方にもシミがあり、
そのシミを瞬時に見極め、シミのないところをくり貫く作業は、単純に見えて集中しなければならずいい意味で没頭できる仕事だな、と感じました。

 

雲州そろばん作りの難しさ

職人として、見た目も精度もいいものがたくさんできればいいんですが、本当にものづくりは難しいなと日々感じています。でもそこが面白いんですよね。若手は理想のものがなかなか作れないので、ベテラン職人さんに手直ししてもらいながら、みんなで支え合って作っています。

江戸時代に作られたそろばんを今見ても、技術力の高さに驚かされます。
将来同じように、外観、精度等の品質を保ち、大事にされるようなそろばんを作れるようになることが目標であり、それを目指して一生懸命作り続けるのは楽しいです。

一方出荷された製品が客先で不具合を出し返品や破損をされる可能性もあります。
生産する全ての製品にそのような事が絶対起こらないようにする難しさやプレッシャーをすごく
感じます。

 

ものづくりが大好き

ギターも自分で作りしました。
計算しながら、細かい作業が続きますが、いいものができるとすごく嬉しいです。

奥出雲町の魅力

奥出雲LIFEをすごく楽しんでいます!食べ物はおいしいし、周囲の人もいい人が多いです。
野菜の作り方、ジビエ料理の作り方、きのこの育て方をおしえてくれる人もいて、
実際に今、しいたけとなめこを作っています。
広島での食事はその食材が何処でどのようにして作られたものか想像できなかったですが、奥出雲町の食材は出処が分かると言うか、この野菜は誰々さんが作ったんだとか思いながら食事するのは楽しいし美味しいです。

 

 

 

 

 

 

 


2020.01.21

山下 幸荘さん

磯田 菜保子

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